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会計知識

株価連動報酬

カルロス・ゴーン氏が報酬過少記載していた問題で話題になったSARは
「ストック・アプリケーション・ライト」の略で、業績に連動する報酬の一種のこと。

取締役の報酬については、企業の業績に対する貢献度合いが問われるもので単に労務の対価ではありません。
保守的なマネジメントにならず、如何にして企業価値を高めるかが問われています。

そのためには、積極的な活動を行うことを評価する仕組みが必要であり、
その結果としての報酬であることを打ち出す必要があります。

取締役のアグレッシブな活動を評価する指標の一つが株価であり、その株価の変動に応じて
報酬を決めていくもののの一つはSARです。

SARは、一定の期間を定めて株価があらかじめ決めた価格を上回った場合に、
その差額部分を報酬として支給する仕組みになります。

株式や株式を購入できる権利でなく、現金で受け取れるのが特徴であり、
株価下落時にも追加的支給がないだけで減額されることはありません。

国際会計基準(IFRS)

国際会計基準という言葉がよく見かけます。
国際会計基準(International Accounting Standards(IAS))からスタートして、
現在の正式名称は国際財務報告基準(International Financial Reporting Standards(IFRS))となっています。

企業活動がグローバル化してきている中で、資金調達・運用方法もグローバルになっています。
その場合、各国の投資家にとって意思決定の重要な判断材料の一つが決算書、財務資料となるわけですが、
適用される会計基準は各国の文化や慣習を踏まえて設定されているため、その作成ルールは各国でバラバラです。

そこで決算書、財務資料の利用者にとって適切な判断ができるように
比較可能性を確保するための国際的な統一的な作成ルールの設定が必要であるとされました。

IFRSのポイントは原則主義にあります。
従来の日本基準では会計処理ルールを細かく定めていましたが(細則主義)、
IFRSでは細かなルールを定めず、基本的な原則だけを設定する方針が取られています。

国際基準との差異を解消するために、日本の会計基準も1990年代後半以降、
急速に変更されてきています。
単独決算⇒連結決算重視、原価会計⇒時価会計、実現主義⇒発生主義、当期純利益⇒包括利益、
損益計算書⇒貸借対照表重視といった流れがあります。

上場大企業を中心にIFRSの採用が増えてきています。