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エクジット通信 2013年10月 Vol.13
税務関係のトピック
出向者の給与負担金について
一般的に親会社が子会社等に従業員を派遣するケースは多いと思います。
親会社の従業員が子会社に出向した場合に、子会社(出向先の法人)が親会社(出向元の法人)に給与負担金を支出したときの取扱いは、出向者が子会社で従業員なのか、役員になっているかで異なります。
出向者が子会社で従業員である場合、給与負担金は従業員に対する給与として損金の額に算入されます。
一方、出向者が子会社で役員になっている場合、以下の要件が満たされていることを条件に、給与負担金は役員に対する給与として法人税法の規定が適用されます。
①その役員に対する給与負担金の額を役員に対する給与として子会社の株主総会等の決議がなされていること
②出向契約等においてその出向者に係る出向期間及び出向負担金の額があらかじめ定められていること
≪事前確定届出給与≫の規定の適用を受ける場合は、子会社がその所轄税務署に行うことになります。
なお、子会社が負担する退職給与の負担金については、出向者が従業員であるか、役員であるかにかかわらず、あくまで支出をする日の属する事業年度の損金の額に算入されます(未払分は損金算入不可)。
管理関係のトピック
アメーバ経営~組織の活性化
『アメーバ経営』という言葉を聞かれたことがあると思います。京セラ創業者の稲盛和夫氏が実践されてきた独自の経営管理手法で、日本航空の再生でも採用され効果を発揮しました。アメーバ経営では組織を6~7人程度の小集団(アメーバ)に分けて、独立採算を徹底させていきます。組織が大きくなってくるとどうしても不効率が問題となり、ベンチャー精神を維持して組織の活性化を図っていきたいと苦慮されている経営者は多いと思います。アメーバ経営では全員参加の下で人に重点を置き、アメーバ組織の運営を通じて経営者意識を醸成し、つねに時代に即した新しいリーダーを育てることが強調されます。
各アメーバは相互の取引により以下の損益管理(採算)を行うことになります。
製造アメーバ利益=売上高-製造経費-営業手数料
営業アメーバ利益=営業手数料-営業経費
会社全体利益=製造アメーバ利益+営業アメーバ利益
ここで注意すべきポイントは、①各経費は人件費を含まない付加価値概念であること(=人件費は管理不能費であるため)、②逆に資本コストが含まれていること、③時間当たり採算(アメーバ利益÷総時間)を業績評価基準に採用し、自分の食い扶持である〝時給〟を超える『時間当たり採算』を稼ぐことを常に意識させることで全員参加経営を可能にしていることです。デメリットもあるでしょうが面白い仕組みだと思いませんか。
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