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エクジット通信 2021年9月 Vol.108

税務関係のトピック

電子帳簿保存法におけるタイムスタンプとは

 令和3年度税制改正において電子帳簿等保存制度の改正等が行われ(令和4年1月1日施行)、帳簿書類を電子的に保存する際の手続き等について、抜本的な見直しがなされました。
 特に電子取引の取引情報に係る電磁的記録については、紙出力した書面等を保存する措置は廃止され、その電磁的記録(データ)を保存しなければならないこととされました。
 今回は、電磁的記録の保存に関連して、タイムスタンプの付与についてご紹介します。

 タイムスタンプとは、刻印されている時刻以前にその電子文書が存在していたこと(存在証明)と、その時刻以降、当該文書が改ざんされていないこと(非改ざん証明)を信頼できる第三者が証明する仕組みです。

 電子帳簿保存に対応する為には、スキャナ保存及び電子取引で受け取った電磁的記録について、最長2ヶ月と概ね7営業日以内にタイムスタンプを付与した上で、一定の検索要件を満たした状態で保存しておく必要があります。

 また、時刻証明機能を備えた訂正削除履歴の残る(あるいは訂正削除できない)システムに保存すれば、タイムスタンプの付与要件に代えることができるとされています。
 具体的には、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)による電子帳簿保存法の要件適合性の認証を受けたソフトウェアを導入する方法等が考えられますので、自社の保存環境等について確認しておく必要があります。

 国税庁「JIIMA認証情報リスト」
 https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/11.htm

管理関係のトピック

雇用調整助成金特例措置が延長されます(令和3年11月末まで)

 昨年から多くの企業で利用されている助成金として、雇用調整助成金というものがあります。この助成金は、売上高等が減少した企業等が、労働者を休業させた場合などに休業手当の一部を助成すものです。さらに新型コロナウイルス感染症の影響を受けた企業では、雇用調整助成金の特例措置として、さまざまな要件が緩和されています。 厚生労働省は、この雇用調整助成金の特例措置について、9月末までとされていた助成内容を、11月末まで延長すると発表しました。(尚、令和3年12月以降については、雇用情勢を見極め、改めて10月頃にお知らせするとのことです。) そこで今一度、この雇用調整助成金特例措置の概要について紹介いたします。

<雇用調整助成金特例措置の概要>
・売上高または生産量などの事業活動を示す指標の最近1か月間(休業を開始した月)の値が1年前の同じ月に比べ5%以上減少している。
・支給申請時、支給決定時に雇用保険適用事業主であること(雇用保険被保険者を1人以上雇用する事業所)。
・休業期間中の休業手当を、労働基準法第26条に定める額(平均賃金の6割)以上支給している。
・助成率は、原則として、中小企業で4/5、大企業で2/3 (緊急事態宣言やまん延防止措置対象地域かどうかなど各企業の事情等で異なります)。
・1人1日当たりの上限額は、判定基礎期間の初日が令和3年5月1日から13,500円また、令和3年4月30日以前の場合は15,000円。(緊急事態宣言やまん延防止措置対象地域かどうかなど各企業の事情等で異なります)。
・支給限度日数は、1年間で100日分、3年で150日分です。ただし、緊急事態宣言などの対応期間中に実施した休業は、この支給限度日数には含めません。

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