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エクジット通信 2020年11月 Vol.98

税務関係のトピック

令和2年分年末調整の改正点について

 本年度の年末調整実務にあたっては、以下の4つの改正に留意が必要となります。
(1)給与所得控除の改正
 給与所得控除額の最低額が改正前の65万円から55万円に10万円引き下げられ、上限額は220万円から195万円へ25万円引き下げられました。

(2)基礎控除の改正
 昨年まで、所得金額に関わらず一律で38万円だった基礎控除額が、最高で48万円に10万円引き上げられるとともに、所得金額2,400万円超の所得者は段階的に控除額が引き下げられ、2,500万円超の所得者は基礎控除額が0円になりました。
 控除を受けるためには、「給与所得者の基礎控除申告書」の提出が必要となります。

(3)所得金額調整控除の創設
 給与所得控除及び基礎控除の改正で、収入金額が850万円を超える所得者は増税となりますが、850万円超で一定の要件を満たす方は、「所得金額調整控除申告書」を提出することで、一定の金額を給与所得から控除することが出来ます。

(4)ひとり親控除の創設と寡婦(寡夫)控除の改正
 現に婚姻をしていない人又は配偶者の生死の明らかでない人で、一定の要件を満たす人は、所得金額から35万円の控除を受けられることになりました。
 また、寡婦(寡夫)控除が、ひとり親に該当しない寡婦に係る寡婦控除に改組され、特別の寡婦控除が廃止されました。
 令和2年分の「源泉徴収簿」「扶養控除等申告書」には、ひとり親控除の項目がありませんので、申告書の一部を手書きで修正する等して使用することとなります。

管理関係のトピック

中小企業デジタル化応援隊事業

 新型コロナウィルス感染拡大に伴い、多くの企業において働き方改革による在宅勤務やテレワークの導入など新しい勤務形態やさまざまな制度変更が求められています。
 しかし、企業内にITやデジタル化に詳しい人材がいないため、テレワーク等を導入しようと考えていても、どのように進めていけばよいか分からないといった悩みをお持ちではないでしょうか。そのような企業に対して、外部のIT専門家がデジタル化関連のコンサルティングを行い、そのコンサルティング費用の一部が補助される「中小企業デジタル化応援隊事業」というものがあります。
 次のような制度の導入、変更を検討されている企業は、この「中小企業デジタル化応援隊事業」の利用を1度検討してみてはいかがでしょうか。  ・テレワーク、IoTツールの導入  ・ホームページ、グループウェアの導入  ・セキュリティ強化、通信環境の強化、サーバーの変更  ・インターネットバンキング、ERP(経理や販売などの基幹システムの一元化)の導入  ・社内向け研修デジタル化  ・オンライン会議、オンラインイベントの導入  ・ペーパーレスの推進  ・EC構築、デジタルマーケティングの推進  ・IP電話の導入 など

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