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エクジット通信 2016年6月 Vol.45

税務関係のトピック

保険料等の税務処理

 社会保険の算定基礎、労働保険申告書の提出の時期が近づいてきました。
そこで、申告・納付した保険料等の損金算入時期について確認しておきます。

  • 労働保険料
     労働保険料の申告・納付の仕組みは、前年度の給与総額をもとに当年度の概算額を計算して納付し、翌年に確定額を計算して差額を精算します。
     概算額のうち従業員負担分を除いた会社負担分は申告時又は納付時に損金処理となります。そして、翌年の確定額が概算額より多い場合、その不足分は申告時又は納付時の損金となります。
     但し、事業年度終了以前に終了した保険年度の確定保険料が概算保険料より多い場合、申告書提出前でも会社負担分は未払計上(=損金処理)できます。
     なお、確定額が概算額より少ない場合は、あくまで申告時での益金算入となります(実務上の処理は、翌年の概算額に充当した額で納付、処理されます)。
  • 社会保険料
     事業年度末までの保険料のうち会社負担分が損金算入可能となります。
     なお、決算賞与等で損金算入した未払賞与の社会保険料は、賞与支給月の損金となるため損金算入することができませんので留意が必要です。
  • 退職金共済等掛金
     法人が支出する退職金共済等の掛け金は現実に納付又は払込をした際に損金処理となりますので、未払の場合は損金算入できないことに注意が必要です。

管理関係のトピック

『オワハラ』に注意!?~採用面接の選考で新たな課題

 2017年春に卒業予定の大学(院)生に対する面接選考が1日から解禁されています。売り手市場が続くなか、企業は面接時間の設定に工夫を凝らすなど学生確保に向けた取り組みが活発になっています。
 その状況下で『オワハラ』と言われる新たなハラスメントが話題になっているとか。企業が本人の意思とは別に就職活動を阻害するような負担をかけたりすることを『就活終われハラスメント=オワハラ』と呼ぶようです。

 企業側はいい人材に対して内定を出して早めに確保したいと思うもので、つい『うちで就職活動を終わらせますか?』と聞きたくなるのは当然のことだと思われます。
 一方、問い質された学生によっては企業の真剣さを感じる態度とプラス評価されることもありますが、まだ本人が他社の面接も引き続き受けたいと考えている場合には、逆に就職活動に対するハラスメントととられることにもなると。

 怖いのは、最近の交流サイト(SNS)の普及で、あっという間に悪い噂が広まってしまうこと。企業の評判を落としかねないリスクだけに新たな課題となっています。特に、中小・中堅企業にとっては大手企業の選考前に人材を確保したいと考えるだけに、より注意が必要であり、面接官のトレーニングが重要になっています。

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